シャワーチェアは本当に必要?高齢の親のお風呂を楽にする選び方

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「親がお風呂の低いいすから立つとき、つらそうにしている」「シャワーチェアって、本当に必要なの?」。高齢の親のお風呂のことで、こんな迷いはありませんか。

シャワーチェアは、洗い場での立ち座りと、座っている姿勢を楽にするための道具です。この記事では、訪問リハビリでお風呂の動きを見てきた理学療法士の立場から、シャワーチェアが必要かどうかの目安と選び方、例として楽々健の「楽浴 デラックス」の特徴をまとめます。

この記事で分かること

  • シャワーチェアが必要かどうかの目安
  • 選ぶときの4つのポイント
  • 楽浴 デラックスの特徴と、向く人・向かない人
  • 介護保険で買うときの注意点

シャワーチェアは本当に必要?

家のお風呂のいすは、高さ20cm前後の低いものが多いです。低いいすは、立ち上がるときに太ももの力が大きく必要で、ひざや腰が痛い方、足の力が落ちてきた方には負担になります。

次のような様子があれば、シャワーチェアを考えてみるタイミングです。

  • 低いいすから立つとき、壁や浴槽のふちに手をついて勢いをつけている
  • 座って体を洗っているとき、体が横や後ろに傾く
  • 洗い場で立ったまま体を洗っている
  • お風呂に入る回数が減った、または「お風呂は疲れる」と言う
  • ひざや腰の痛みで、しゃがむ姿勢がつらい

シャワーチェアは座面が高く、背もたれやひじかけがついたものもあるので、立ち座りと座っている姿勢の両方を助けてくれます。浴槽から立ち上がりにくい方は、浴槽の中の工夫もあわせて考えましょう。

選ぶときの4つのポイント

シャワーチェアを選ぶときに理学療法士が見ているポイントを4つにまとめ、楽浴 デラックスに当てはめました。商品の情報は、テクノエイド協会の福祉用具情報システム(TAIS)と、メーカーの販売ページをもとにしています。

シャワーチェア選びの4つのポイント(楽浴 デラックス):1 座面の高さ35〜45cm・6段階、2 背もたれ・手すり付き、3 幅49cm×奥行47cm、4 約3.85kg・自立収納

1. 座面の高さが合わせられるか

座面の高さの目安は、座ったときに足の裏が床にしっかりつき、ひざがほぼ直角になるくらいです。高すぎると足が浮いて不安定に、低すぎると立ち上がりが大変になります。

楽浴 デラックスは、座面の高さが35〜45cmまで2cmごとに6段階で調整できます。座面の大きさは幅43.5cm×奥行31.5cmです(販売ページより)。

2. 背もたれ・ひじかけがあるか

座っている姿勢が不安定な方や、立ち上がるときに手で支えたい方には、背もたれとひじかけがあると安心です。楽浴 デラックスは、背もたれと手すり(ひじかけ)が両方ついたタイプです。

一方で、ひじかけがあると、介助する人が横から体を洗いにくいこともあります。介助が必要な方は、介助する人の動きやすさも考えて選びましょう。

3. 洗い場に置ける広さか

背もたれ・ひじかけ付きのいすは、そのぶん大きくなります。楽浴 デラックスの大きさは、幅49cm×奥行47cmです。買う前に、洗い場の広さと、ドアの開け閉めに当たらないかをメジャーで確かめてください。

4. 重さ・片付けやすさ

毎日使うものなので、持ち運びやすさも大切です。楽浴 デラックスは、アルミ製で重さ約3.85kg、折りたたみができ、自立して収納できるつくりです。完成品で、組み立ては不要とされています。脚先にはゴムキャップがついています。

向いている人・向かない人

向いている人

  • 低いいすからの立ち上がりがつらくなってきた方
  • 座っているときに、体が傾きやすい方
  • ひじかけを支えにして立ちたい方
  • 使わないときは、たたんで片付けたい方

向かない・注意したい人

  • 洗い場が狭く、幅49cm×奥行47cmのいすが置けない方
  • 介助する人が、横から体を洗う必要がある方(ひじかけがじゃまになることも)
  • 座っていても姿勢が大きくくずれる方(より支えの多いいすや、別の入浴方法を相談)
  • 体重が販売ページの耐荷重(約100kg)をこえる方

使うときの注意点

  • 高さを合わせる:使う人が座って、足の裏が床につく高さに調整してから使う
  • がたつきの確認:使う前に、4本の脚がしっかり床についているか確かめる
  • 座るときはゆっくり:ひじかけを持って、お尻からゆっくり腰を下ろす
  • せっけんの泡を流す:床や座面にせっけんが残ると、すべりやすくなる
  • 定期的に点検:脚ゴムのすり減りや、調整部分のゆるみがないか見る

立ち上がるときは、浅く座り直して、足を少し後ろに引き、おじぎをするように前に体重をかけると、少ない力で立てます。

介護保険で買うときの注意点

シャワーチェアは、介護保険の特定福祉用具販売(入浴補助用具)の対象です。TAISでも、楽浴 デラックスは入浴補助用具として登録されています。

ただし、介護保険を使って1〜3割の負担で買うには、都道府県などの指定を受けた事業者から購入する必要があります。インターネット通販で自分で買った場合は、基本的に介護保険の対象になりません。要介護認定を受けている方は、買う前にケアマネジャーに相談しましょう。

  • 介護保険で買う:指定事業者から購入。年間10万円(購入額)までが対象で、自己負担は1〜3割
  • 通販で買う:好きなときにすぐ買えるが、全額自己負担
  • まず相談:ケアマネジャーや福祉用具専門相談員に、高さや大きさを見てもらうと安心

よくある質問

シャワーチェアについて、よく調べられている質問をまとめました。

背もたれのないシャワーチェアではだめですか。

座っている姿勢が安定していて、立ち上がりも自分でできる方なら、背もたれのないタイプでも使えます。体が後ろや横に傾きやすい方は、背もたれ付きがおすすめです。

座面の高さは、何cmにすればいいですか。

座ったときに足の裏が床につき、ひざがほぼ直角になる高さが目安です。使う人に実際に座ってもらって決めましょう。

シャワーチェアがあれば、浴槽にも入りやすくなりますか。

シャワーチェアは洗い場で使う道具です。浴槽をまたぐのが不安な方は、浴槽の手すりや、浴槽のふちに座ってまたぐための台など、別の道具もあわせて考えましょう。

介護保険で買える日数や回数に決まりはありますか。

特定福祉用具販売は、毎年4月から翌年3月までの1年間で、購入額10万円までが対象です。同じ種目のものは、原則として1年に1回とされています。くわしくは市区町村に確認してください。

掃除はどうすればいいですか。

使ったあとはシャワーで泡を流し、水気を切って乾かしましょう。たたんで立てておける商品は、乾きやすく、カビも防ぎやすくなります。

まとめ

最後に、この記事のポイントです。

  • 低いいすから立つのがつらい、座ると体が傾くなら、シャワーチェアを考えるタイミング
  • 選ぶときは座面の高さ・背もたれとひじかけ・置ける広さ・重さの4つを見る
  • 楽浴 デラックスは、座面35〜45cmの6段階調整、背もたれ・手すり付き、約3.85kg、自立収納
  • 買う前に、洗い場の広さ(幅49cm×奥行47cm)を測る
  • 介護保険で買うなら、指定事業者から。まずはケアマネジャーに相談を

お風呂は、毎日の楽しみにもなる時間です。まずは、親がお風呂のいすから立つところを、一度そっと見てみてください。


参考にした資料

この記事は、次の資料を確認して書いています(2026年10月確認)。商品の仕様や価格は変わることがあります。最新の情報は販売ページで確認してください。入浴に不安がある方は、ケアマネジャーや専門職に相談してください。

  • テクノエイド協会 福祉用具情報システム(TAIS)「シャワーチェアー 楽浴 デラックス」(リンク)
  • 楽々健 楽天市場店「シャワーチェア 楽浴 デラックス」商品ページ(リンク)
理学療法士 山下康希

この記事を書いた人

山下 康希|理学療法士
回復期リハビリテーション病院を経て、いまは訪問リハビリでご自宅に伺っています(ひと月およそ120件)。現場で見てきたことと公的な資料をもとに、転倒予防・痛み・住まいの工夫・介護保険など、ご家族が今日から試せることを書いています。

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